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スペイン遠征記④

 遅くなりましたが・・・
 7日目、7時半から恒例の散歩をいつもの広場で行い、朝食を食べました。この日は、いつもと違い10時から試合がキックオフと言う事と、試合が終わったらマドリードに移動すると言う事で、少しバタバタした感じで過ぎていきました。

グランドに試合開始1時間前に到着し、自分達のグランドかのように控え室を使い、準備を終えてw-upを選手達が開始しました。この日の試合は、"CIA B"と"BURUGOS2000"とゼブラの3チームで、前半と後半の相手が変わる変則マッチでした。

 この試合の前半、"CIA B"とのゲームは、前日まで内容も悪く結果も出ていなかったので、選手達の意識は高く、試合開始から激しく戦っていました。主導権は常に相手に持たれていましたが、前線からのプレスと体を張ったプレーで何とか粘り、FKから栗山が直接決めて先制しました。しかし、残り10分の所でプレスが弱まり、2失点してしまいまい前半終了しました。
 後半は、"BURUGOS2000"との試合です。この試合は、攻守においてお互いが激しくプレーしました。このゲームは先制をしましたが、1分後に失点してしまいました。しかし、誰1人として下を向く選手はおらず、ベンチの選手達も仲間に対して声を掛け合っていました。その結果、終了5分前に得点し、2-1で勝つ事が出来ました。スペイン初勝利です!!前半のゲームの悔しさを選手はモチベーションに変え、交代で入った選手も、交替した選手もこのゲームに"勝つ"と言う強い気持ちを持つことが出来たのではないでしょうか。
 試合終了後、閉会式を行い順位発表がありました。今回は全敗と言う事で最下位になりましたが、チョッペルの好意で全員にメダルを頂きました。
 閉会式後、お世話になった寮に戻り、昼食を食べ、部屋の片付けをして寮を後にしました。この寮では様々な経験をさせて頂きました。


 マドリードのホテルに向かう前に、アルコルコンと言う都市に寄り、スペインリーグ2部"ADアルコルコン vs シェレス"の試合観戦をしました。2部の試合と言え、サッカーが文化の国と言うこともあり、球際の激しさや攻守の切り替えの早さなど、見応えがありました。また、スタジアムの熱気は凄く、サポーターの応援や野次も肌で感じる事が出来たのではないでしょうか。


 試合後、バスに乗りホテルに向かいました。アルコルコンからマドリードのホテルまでは40分くらいかかりましたが、マドリードの中心街を通ったのでマドリード王宮やマヨール広場、王立劇場など歴史的建造物を見ることが出来ました。
ホテルに到着後、スペイン最後の晩餐となりました。食後は時間も遅いと言うこともあり、各自部屋に行き就寝となりました。これまで過ごしてきたパレンシアとは違い、外の喧騒にマドリードと言う町の大きさを感じながらスペイン最後の夜を過ごしました。
 翌朝、6時半に朝食を取り、荷物をまとめて空港に向かいました。空港に近づくにつれ日本への懐かしさと、スペインへの寂しさを感じながら、全員が窓の外を見つめていたのではないでしょうか。
空港に到着後、お世話になったバスの運転手さんに別れを告げ、出国手続き後、応援に来てくれていた、JSPスペイン支社のヒロミさんに別れを告げました。


 スペインに来る時以上に帰りのフライトは大変で、マドリードからドーハまで約7時間、そして乗り継ぎになんと5時間待ちと言う事でした。ドーハから日本までは約13時間、関西空港経由の成田到着、成田からグランドまでは、バスで1時間半となり、合計約25時間強の移動となりました。
 無事にグランド到着後、解散となりました。子供達は、親に会うと同時にみんな緊張感から開放されたのか、甘えていました。


 スペインサッカーと言えば、スペイン代表やバルセロナに代表されるように、高精度のパスと圧倒的なボールキープ力を背景にゲームを支配する、攻撃的なポゼッションサッカーのスタイルを想像されると思います。今回も試合をやる上でそういう部分をもちろん感じましたし、全てのチームに共通する部分であったと思います。しかし、なぜそれがどのチームも出来るかと考えた時に、個人の基礎技術の違いを感じさせられました。ボールを止めて蹴ると言う技術はもちろんの事、ヘディングの技術や球際の激しさなど、個人での局面に対する意識の強さがあり、激しさがあり、気持ちを感じました。そう言うしっかりとした個人の力の上にチームの戦術があるのだと再確認しました。また、子供達もそう言う部分を感じてくれた選手が多かったと思います。
 今回の遠征では、体調不良になった選手が1人、骨折をしてしまった選手が1人出てしまいましたが、選手にとっては全てが良い経験になったのではないでしょうか!!この経験を出来たことに感謝をして、これからの人生に生かしていける様にして欲しいです。


 また、この遠征を行い、無事に帰って来る事が出来たのも、たくさんの人に支えて頂きました結果だと思います。
遠征に参加させていただきました親御さんを始め、出発するまでにお世話になった人や、現地でお世話になった人がたくさんおります。選手同様に感謝しております。この遠征が無駄では無かったと言うことを、お見せできるように選手として、人間として、成長できるように、チームは更に発展していくように頑張りますの、これからも応援よろしくお願い致します。