ZEBRA RELAY ESSAY Back Number

香りが教えてくれる

吐息が白くはならず寒さがふと緩む頃、渡り鳥である鴨が北に帰って行く。
それを合図に沈丁花がほころび始め、甘い香りを街中に漂わせる。
花は見ての通りそんなに派手な外見をしていない。


するとその香りに誘われるかのように桜が咲き始める。


地には沈丁花、見上げると桜のつぼみ。


香りと視覚の共演はしっかりと春を演出する。
ただ残念なことに毎年、今の季節は花粉症で鼻は利かないし涙目だ。


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